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ボーナス期に狙われる「投資口座」 セキュリティーのプロが警告する危険行為&6つの対策

フィッシング詐欺の見分け方について、専門家が解説します。

ボーナスが支給される時期はネット証券口座が狙われやすい(画像はイメージ)
ボーナスが支給される時期はネット証券口座が狙われやすい(画像はイメージ)

 近年、日本でもNISAやネット証券口座がすっかり身近になりました。6月から7月は、多くの会社でボーナスが支給される時期でもあるため、投資に回そうと考えている人も多いのではないでしょうか。

 一方で、その盛り上がりに便乗したサイバー犯罪も増加する傾向にあります。偽のトレードアプリ、フィッシングURL、安全性の低い公共Wi-Fiは、いずれも資産や個人情報を危険にさらす入り口になり得ます。

ボーナス時期に投資詐欺が増える理由

 ボーナスが支給されると、ポートフォリオの確認や、新しい証券口座の開設、初めての投資にチャレンジする人が一気に増えます。サイバーセキュリティーの専門家であり、個人向けセキュリティーサービスを提供するNordVPNの最高技術責任者を務めるマリユス・ブリエディスさんは次のように指摘します。

「より多くの人がオンラインでお金を動かすようになると、犯罪者の動きも一段と速くなります。ボーナス時期は、楽観や焦り、注意力の散漫が同時に重なる、詐欺師にとって絶好の環境なのです」

 詐欺師はこうしたお金が動く絶好のタイミングを狙い、「期間限定」をうたう怪しい投資話や、本物そっくりに作り込まれた証券会社の偽サイト、SNS上の投資広告などを大量に投下してきます。「お得な情報を逃したくない」「資産を早く増やしたい」という心理が働きやすい時期だからこそ、判断が甘くなりがちなのです。

投資家が警戒すべき主な脅威

 特に注意したいのが「偽のトレードアプリ」「偽の証券会社サイト」、そして証券会社を装ったフィッシングメールやSMSです。「口座に問題が発生しました」「至急ご本人確認をお願いします」といった不安や緊急性をあおる文面で、偽サイトへの誘導を試みる手口が典型的です。

 加えて、SNSの投資広告やダイレクトメッセージにも要注意です。「絶対にもうかる」「元本保証」「有名投資家公認」などをうたうものは、ほぼ例外なく偽プラットフォームへの入り口だと考えてよいでしょう。近年は、AIで生成された著名人の画像や動画を用いた広告も確認されています。

 ブリエディスさんはこうした状況について、警鐘を鳴らします。

「偽の投資アプリは、初日からお金を盗む必要はありません。まずは信頼関係を築き、見せかけの利益を表示し、『もっと入金すればもっともうかる』と被害者を引き込んでいくのです」

プロが資産運用に「公共Wi-Fi」を使わない理由

 また、忘れがちなのが接続しているネットワークです。投資に使っている証券口座やアプリは、カフェや駅、ホテル、空港などで提供される公共Wi-Fi接続時には使うべきではありません。公共Wi-Fiなどの暗号化されていない接続では、通信内容を第三者に盗み見られる「中間者攻撃」や、正規の名称を装った偽アクセスポイント(エビルツイン)への接続、フィッシングサイトへのリダイレクトといったリスクがあるためです。

 外出先で証券アプリを操作する必要があるときは、携帯キャリアのモバイルデータ通信を利用するか、信頼できるVPNで通信を暗号化するのが鉄則です。NordVPNの「脅威対策」機能を併せて使えば、悪質ウェブサイトへのアクセスや偽ページへの誘導を自動的にブロックする手助けにもなります。

「資産運用を、自分でコントロールできないネットワークに委ねてはいけません。どうしてもログインが必要なら、モバイル回線を使うか、まず接続そのものを安全な状態にしてください」と、ブリエディスさんは語ります。

証券口座を守るために、今日からできる対策

 最後に、ブリエディスさんが推奨する基本対策をまとめました。

・証券口座へのアクセスは、公式アプリ、自分で入力したURL、ブックマークした正規ページからのみ行う。

・メールやSMSに記載されたURLは、たとえ証券会社からのものに見えても直接タップしない。

・ログイン、取引、出金、出金先口座の変更には多要素認証(MFA)を必ず設定する。

・口座ごとに使い回さない複雑なパスワードを設定し、パスワード管理ツールで管理する。

・スマホやPCのOS、アプリは常に最新版にアップデートしておく。

・取引、ログイン通知を有効化し、身に覚えのない動きをすぐ検知できるようにする。

「最も安全な投資家は、最も速い投資家ではありません。アプリ、URL、そして接続しているネットワーク。この3つを落ち着いて確認するひと手間こそが、最強の防御策の一つになるのです」とブリエディスさんは強調します。

 ボーナスは、将来の資産形成に向けた大切な原資です。「増やす」前に、「守る」仕組みを整えること。そのひと手間で、自分の資金をしっかりと守りましょう。

(オトナンサー編集部)

【恐怖】これが詐欺師から「投資口座」を守る“6つの対策”です!

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マリユス・ブリエディス

NordVPN 最高技術責任者(CTO)

デジタルセキュリティとプライバシーの分野で世界的に活躍し、NordVPNの最高技術責任者(CTO)を務める。IT業界で培った長年の経験を基に、技術革新とセキュリティ分野の発展をけん引。代表的なプロジェクトである「NordLynxプロトコル」は、WireGuardプロトコルを基に開発され、業界で最速かつ革新的なVPN技術として高い評価を得ている。キャリア初期にはQSTKやPythonを用いたプロジェクトやウェブ開発に携わり、現在はNord Securityで5つのチームを率いて企業の成長に貢献。講演やインタビューを通じてサイバーセキュリティーの知識を広めると同時に、謙虚さを忘れず学び続けることを信条としている。

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