(※写真はイメージです/PIXTA)

お年玉、入学祝い、学費の援助――「娘の子どもは特別」と言ってはばからず、援助した総額は800万円超。一方、息子とお嫁さんの子どもたちには、少額のお祝いだけ。その"露骨な差"は家族の距離を広げ、高齢になった自分に返ってきました。見ていきましょう。

「娘の子は特別かわいい」が口癖だった祖母

埼玉県内の閑静な住宅街で暮らす長谷川栄子さん(仮名・79歳)の口癖は、「やっぱり娘の子は特別かわいいのよ」でした。

 

栄子さんには、由美子さん(長女・54歳)と和男さん(長男・51歳)という2人の子どもがいます。栄子さんの孫たちの中でも特別だったのが由美子さんの一人娘である友香さん(18歳)でした。

 

栄子さんにとって、同性の娘である由美子さんとのやり取りは日々の楽しみ。由美子さんが出産した際も、栄子さんは自分の子のように友香さんの育児に関わりました。

 

それから数年が経ち、正月に家族が集まっても、友香さんの成績や習い事の話ばかりを聞き、和男さんの子どもたちが部活や日常の話をしようとしても、「へえ、そうなの」と生返事で切り捨てていたのです。

孫たちが抱える、それぞれの思い

7年前、栄子さんの夫・正雄さんが急逝したことで、この偏愛にはブレーキが利かなくなりました。生前の正雄さんは「和男のところの孫たちにも同じようにしてやれ」とバランスを取ろうとしていましたが、栄子さんは一人になってから、さらに長女一家へと依存を深めていったのです。

 

長男の和男さんは、実家へ行って帰宅するたびに妻へ不満をぶちまけていました。

 

「親父が生きてた頃はまだマシだったけどさ。母さんは完全に姉さんと友香しか見えてない。あそこまで差をつけられたら、うちの子どもたちがかわいそうだ」

 

その愚痴を聞いて育った和男さんの子どもたちも、いつしか悟っていました。


「おばあちゃんにとって、自分たちは『ついで』なんだな」

 

一方、大きな愛情とお金を受け取ってきた長女の由美子さんや友香さんもまた、手放しで喜んでいたわけではありません。由美子さんは弟家族に対する気まずさを抱え、友香さんも「おばあちゃんの期待が重い」と、重荷に感じるようになっていました。

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